比喩には比喩を

自分のブログを一人でも多くの人に見てもらう秘訣として、とあるサイトにこういった意味のことが書かれていました。

「映画なら映画、音楽なら音楽と専門化しなさい。あれもこれもと欲張ってはいけません。
パスタと寿司と麻婆豆腐を出すレストランに行きたいと思いますか。」

「なるほど、そうだったのか」と目を見開かされました。
でも、次の瞬間「いや、待てよ」とも思いました。


突然ですが、ここで「文学入門」桑原武夫(岩波新書)から引用します。

このたとえは、実は、アリストテレスが快楽についていった、「健康な青年の肉体に添う青春」という名言から思いついた、説明の一手段だが、たとえというものは必然的に一面的であって、たとえで議論をすすめることはつねに危険である。たとえをすてよう。」(P.9-10)

学生時代にこの文章と出会い、脳みそが一回転するような衝撃を受けました。
なるほど。「たとえを信じちゃいけないよ」か。

この考え方は、私の中で徐々に変形していって、今では
「比喩はしょせん比喩」
「比喩には比喩を」
「たかが比喩、されど比喩」
などという定理となっています。
(私のいつも書いている文章がヘンな比喩だらけであるというツッコミは却下)

で、この「比喩には比喩を」の定理を使って、冒頭のレトリックに対抗すると、
パスタと寿司と麻婆豆腐を出すレストランには行きたくありませんが、コンビニにはいろんなものがあって便利だとは思いませんか。
と、言いたくなったのです。
(言いたいことがあるなら、その人に直接言え、というツッコミも却下)

コンビニ級の品揃えとなると私の手には余りますけれど。
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by beertoma | 2004-09-29 07:16 | その他


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