Carla Bley Live
Carla Bley / Ecm たまに「分厚い音」が聴きたくなるときがある。 「分厚い音」とは曖昧な表現だが、複数の金管楽器から出た音が空気中にビッシリ詰まっているような、そんな感じのするサウンドのことである。 金管楽器から出たといっても、エリントンやベイシーのようなビッグバンドのサウンドではダメである。彼らの音楽はスウィングしすぎている。スウィングした音は、ゆらゆら揺れてどこかへ逃げていってしまう。 スィングせずに分厚く、その場にとどまるような音が聴きたい。 そういうときに打ってつけなのがこのアルバム。 1曲目の"Blunt Object"がまさにこの欲求を満たしてくれる。曲が始まった途端、分厚いやつがスピーカーから飛び出してきて、あとはその波にのみこまれてしまう。 おそらく録音の仕方がいいのだろうけれど、楽器から出た音を細大漏らさず収録しているような分厚さを感じる。(無水鍋で水を使わずに蒸したブロッコリーが栄養満点なのと同じ理屈) ただし、今となってはよく思い出せませんが、この曲を聴いてしまったため、分厚い音に対する欲望が植えつけられたという気もします。つまり、カーラにニーズを開発されて、分厚い音に対する欲求を持つようになってしまったのかもしれません。
by beertoma
| 2004-11-11 23:22
| 音楽(JAZZ)
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