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「ガラスの鍵」

ガラスの鍵(1942)
THE GLASS KEY
監督:スチュアート・ヘイスラー
原作:ダシール・ハメット
脚本:ジョナサン・ラティマー
出演:アラン・ラッド、ヴェロニカ・レイク、ブライアン・ドンレヴィ

殺人事件に巻き込まれた議員とその友人の物語。

登場人物の行動に不可解な部分があるが(原作を90分の枠内に収めようとしたためか?)、ハードボイルドを楽しめる作品。

古い白黒映画を観ていると、脇役に見覚えのある顔を発見することがある。どこかで見たんだけれど、作品名を思い出せない。考えすぎると映画に集中できなくなるので、役名だけを脳裏に刻みつけ、あとで調べるようにしている。
そうやって、脇役たちの名前を覚えていくのもまた楽しい。

この作品でもお馴染みさんを二人発見した。
一人はウィリアム・ベンディックス(William Bendix)。
今の俳優でいえばクリス・ペンのような、ふとっちょでキレやすいキャラクターを演じていることが多い。
「青い戦慄」(主演はこの映画と同じA・ラッドとV・レイク)では、人はいいんだけれど突然暴れ出してしまう男。戦場で脳に傷を受け、それから少しヘンになったということで、可哀想な人物だった。「闇の曲り角」(昨日感想を書いた)では間抜けな小悪党。主人公の探偵を付けまわしていた。ヒッチコックの「救命艇」にも出ていた。
この映画では、ギャングの子分(対外暴力担当)を好演している。

もう一人はノーマ・ヴァーデン(Norma Varden)。
「紳士は金髪がお好き」で、大富豪の奥さん役を演じていた女優といえば、記憶に残っている方も多いのではないだろうか。夫のピギー(チャールズ・コバーン)がM・モンローにすっかり魅了されてしまったことに嫉妬。そのうえ、自分の宝石を勝手にプレゼントしてしまったことで大激怒。裁判にまでもつれ込んだ。
いかにも上流階級のパーティにいそうなオバさん。現代の映画にはそういう需要がないため、今の俳優で例えることはできない。
「見知らぬ乗客」にも出演していた。頭のおかしいブルーノにパーティーで首を締められ気絶するだけという気の毒な役だった。
ここでは、食事会のシーンに出ていたが、ほんの数秒だけだったのが残念。
by beertoma | 2004-11-19 01:33 | 映画


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