シュリ
/ アミューズソフトエンタテインメント シュリ (1999) SWIRI 監督:カン・ジェギュ アクション監督:チョン・ドゥホン 脚本:カン・ジェギュ 出演:ハン・ソッキュ、キム・ユンジン、チェ・ミンシク <ストーリー紹介> 北朝鮮の工作員たちが韓国でテロを起こそうとする。それを迎え撃つ韓国の情報部員たち。 <感想> それなりに楽しめる作品であったが、「大ヒットスパイアクション大作」として見てしまったので、物足りなさも感じた。いや、物足りなさというよりも、違和感というべきか。 アメリカ映画を好んでみる者にとっては、アクション映画の”暗黙の了解事項”が守られていないような気がした。(韓国のアクション映画ですから、そんなもの守らなくったっていいんですけど) 暗黙の了解事項 その1 「超エリートのスパイを尾行するのは至難の業だ」 最初の数分間で、北朝鮮の工作員たちがいかに厳しい訓練を受けているか、いかにその道のエリートであるか、が描かれている。ここで私は、このスパイが殺人マシーンであると思い込んだ。 ところが、映画の後半、このスパイはあっさりと尾行されてしまう。しかも、怪我の手当てをしているところまで見られる始末。殺人マシーンの意外なモロさにちょっぴり失望。 あそこは待ち伏せして逆襲するのがザッツ・ハリウッド! 暗黙の了解事項 その2 「盛り上げるなら音楽で。カメラはあまり動かずに」 最後のシーン。盛り上げようとするのはわかるのだが、音楽だけで充分なのにカメラが「さあ、みなさん感動してください」とばかりに動き回ったので、気持ちが冷めてしまった。 ハリウッド流の”音楽による感情操作の多用”がなかった点には好感が持てたのだが。 暗黙の了解事項 その3 「もちろん映画は嘘でいいんだけれども、嘘もほどほどにね」 コンサートホールにおびき寄せられた北軍の工作員たち。彼らを待ち受けているのは多数の南軍情報部員。「お前ら、織田軍の鉄砲隊か?」と言いたくなるくらい多数。 銃撃戦が始まる。しばらくするとロビーを走りながらの銃撃戦に切り替わる。またしばらくすると街中での銃撃戦に替わる。 あんたらどうやって鉄砲隊から逃げたんさ、と言いたくなった。 脚本は素晴らしいけれども、強引に映像化しすぎたように思う。
by beertoma
| 2005-01-16 01:10
| 映画
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