「哲学」 島田紳助&松本人志

哲学
島田 紳助 松本 人志 / 幻冬舎

(たしか紳助がTVで、「この本はインタビューをもとに作られた」と言っていた記憶がありますので、そのようにして作られたという前提で書いています。)

「笑いの哲学を語る」「人生哲学を語る」の二部構成。
「笑いの哲学を語る」の部分では、”笑いについての考え方”のほか、お互いのこと(笑いの才能)をどう思っているのか、デビューしてからのエピソード、についても語られている。

おそらく編集者は二人のファンである。彼らの才能を高く評価しているのだろう。
それはいいのだが、(ファン意識が過ぎるあまり、)彼らの発言に対する推敲が甘くなっている気がした。言ったことをそのまま活字にしすぎである。

松本人志

そうではなくて、あの人の前で僕が緊張するのは、僕がかつてあの人に憧れていたとか、過去に尊敬していたとかいうのではなく、その感情が今も僕の中で現在進行形で継続しているからだ。
これは、僕の本心からいっている。
(P.8)

紳助さんがいなかったら、僕はきっとこの世界に入っていなかった。
あらためてこんなこというのは照れくさい。
が、これが本当なんだから仕方がない。
(P.16)

島田紳助

恐るべき奴だと思う。
ほんとうにすごい。
『松本紳助』の番組の中で、あいつと話をしながら、僕は何度心の中で思うことか。

(中略)
僕は本番中に、松本に感動しているのだ。
いっておくが、僕があいつのことをよいしょしても、なんの得にもならない。だから、これはほんとうに僕の本心から、そういっているのだ。
(P.22)

もし、この通りに発言していたとしても、褒めあいの言葉は抑えるべきである。今の我々に対してはいい。彼らの凄さをわかっているから。だが、50年後の人がこの本を読んだなら、「こいつらイタイな」としか思わないのではないだろうか。(そこまで想定していなのでしょうが)
あと、自分の発言を強化しようとする「本心です」「本当です」も不必要だと思う。

彼らの「笑いの哲学」をもっと深く知りたいと思っていただけに、やや残念な内容。
二人はプレーヤーでありレッスン・プロではないので、インタビュアーが話を引き出さなければならない。この本を叩き台にして再インタビューしていただきたい。

(いわゆるタレント本ですので、あんまり真面目に感想を書くのもアレかなとも思ったんですが、なんか、勿体ない気がいたしましたもので)
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by beertoma | 2005-01-28 01:10 | 読書


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