「レッドロック 裏切りの銃弾」

レッドロック/裏切りの銃弾 (1992)
RED ROCK WEST
監督:ジョン・ダール
脚本:ジョン・ダール、リック・ダール
出演:ニコラス・ケイジ、デニス・ホッパー、ララ・フリン・ボイル、J・T・ウォルシュ、クレイグ・リーエイ

<ストーリー紹介>
マイケルは元海兵隊員。テキサスから遠路はるばるワイオミングまで車を飛ばしてやって来た。仕事がなくくすぶっていたところへ、友人が採掘現場に働き口があると知らせてきたからである。
ところが正直者のマイケルは、脚に後遺症が残っていることを面接の時に喋ってしまったため、不合格となってしまう。
「そんなこと黙ってりゃいいじぇねえかよ、どうして喋っちまったんだ?」
「オレは嘘はつきたくねえんだ」
「まったく、おまえってやつは」
「いろいろとありがとうな」
「それでどうする? 金はあるのか、少しなら貸せるぞ」
「大丈夫だって、心配すんな」
財布には数ドルしか残っていないのだが、そんな素振りは見せない。心配そうに見送る友に笑顔を返し、車をスタートさせた。

このあと、行く当てもないマイケルはレッドロックのバーに立ち寄る。そして、大金と殺し屋が絡んだ抗争に巻き込まれてしまう。

<感想>
かなりいい感じに仕上がった現代版フィルム・ノワール。
ニコラス・ケイジに合わせて脚本を書いたのではないかと思えるほど、彼が作品に溶け込んでいた。

もちろん、フィルム・ノワール風であるので、派手なアクションや感情を刺激するようなドラマはない。
悪い奴らの駆け引きを適度のサスペンスと適度のアクションで描いた一品。

スザンヌを演じる女優(ララ・フリン・ボイル)に悪女感が乏しかったのが欠点。
ただ、これは彼女自身(あるいは演出方法)に問題があるというよりも、現代にフィルム・ノワールを作ろうとするときに避けられないことなのかもしれない。

50年代の作品は「ありえないもの」で満ちている。例えば、世界の色はありえない白黒オンリーだし、拳銃の発射音はありえない単純な音であるし、撃たれたときの倒れかたは水戸黄門で悪人が斬られたときと大差がない、苦しみレスなものである。我々はこれらを別世界の出来事として見ている。想像力で補いながら見ているといっていいかもしれない。
ところが、現代の作品を見るときは、想像力をほとんど働かせていない。現実の出来事として受け止めてしまいがちである。
こういった見るときの姿勢の差が、スクリーンに登場する女優の神秘性にも影響を与えているような気がする。(女優だけでなく男優もですが)
「悪女感が乏しかった」という私の感想も、たんに、見る姿勢の問題なのかもしれません。
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by beertoma | 2005-05-27 16:42 | 映画


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