エヴァの匂い (1962)
EVA 監督:ジョセフ・ロージー 原作:ジェームズ・ハドリー・チェイス 脚本:ヒューゴ・バトラー、エヴァン・ジョーンズ 撮影:ジャンニ・ディ・ヴェナンツォ 音楽:ミシェル・ルグラン 出演:ジャンヌ・モロー、スタンリー・ベイカー、ヴィルナ・リージ、リザ・ガストーニ <ストーリー紹介> スタンリー・ベイカー演じる作家が、ジャンヌ・モロー演じる人妻兼悪女に翻弄される話。 <感想> ロージーの特徴とされる、カメラの長回し、鏡像(カメラに背を向けた人物の表情を鏡に反射させることで見せる)など、映像としては大いに楽しめた。 ただ、鏡像を何度も使ったり、激しく踊るダンサーを強調するためか音楽に合わせて細かいカットをつないだり、といったところは、ちょっとやりすぎのような気もした。 ストーリーは、男が悪女に惚れこんでしまいどうしようもなくなるという「魔性の女もの」である。 私はこういった話が大の苦手で、サマセット・モームの小説『人間の絆』(主人公が魔性の女に振り回される箇所がある)を読んだときに、腹立ちのあまり、文庫本をメンコのように床に叩きつけたことがある。 この作品を観ている間もテレビを壊してしまうのではないかと危惧していたが、映像が素晴らしいため、ときどき主人公に「もっとちゃんとせえ!」と話しかけるくらいですんだ。さすがロージー。
by beertoma
| 2005-06-02 04:28
| 映画
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