矢野はスゴイ

矢野のバッティングのすごさ(と私が感じているところのもの)について書いてみたいと思います。

<わからないからスゴイ>
テレビで野球の試合を見るときを思い出して下さい。
例えば、ノーアウト満塁だとします。ピッチャーは阪神の苦手な三浦にしましょう。横浜ベイスターズ戦です。試合は6回まで0-0でした。いつものイヤな流れでしたが、7回になってようやくビッグチャンスが訪れました。
ここで打席に入ったのは背番号24。我らが桧山進次郎です。
テレビの画面は、おなじみの、センターカメラからの映像です。
マウンド上の三浦、セットポジションから第1球を、投げました!
打ったぁー!

ここで画面は素早く切り替わります。内野ゴロなら内野の映像が、外野フライなら外野の映像が映しだされます。

でも、ふつうは、その切り替わったあとの画面を見るまでもなく、ボールが桧山のバットに当たってセンターカメラ映像から出て行くまでの一瞬に、だいたいの結果が推測できますよね。ホームランか、セカンドゴロか。それとも、ライナーのヒット。ファール、外野フライ、内野フライなどなど。
ですから、ほとんどのファンは、画面が切り替わる前に「よっしゃー!」とか「あっほぉー!」とか叫んでいるはずです。そしてその叫びが、次の映像に裏切られることはまずありません。

ところが、矢野の場合、センターカメラ映像からだけでは判断できないことがあるのです。
特に、センター方向へのホームランはわかりません。「(浅い外野フライやんけ)あっほぉー!」と思った打球が、グングングングン伸びていき、バックスクリーンに吸い込まれてしまったことが何度もあります。得意のライト方向へのヒットは、すぐにわかって手を叩けるのですが、飛球の場合はいったん判断を保留しなければなりません。
これはつまり、ボールが他の人とは違う飛び方をしているということで、そこにスゴさを感じます。

(「自分に判断できないからスゴイ」という思考回路は、別の意味でスゴイという気もしますが)


<見えるからスゴイ>
もうひとつは、矢野のバットがボールを捉える瞬間についてです。

あの特徴ある打ち方は、「打っている」というよりも「ボールをしばいている」という表現の方がピッタリくると思うのですが(「しばく」は「たたく」の関西弁)、そのしばいた一瞬が見どころです。
高速度カメラで撮影した映像などでよく見かけますが、インパクトの瞬間、バットに当たったボールは潰れますよね。お餅のような、押し潰したカタチに変形するのですが、矢野が打ったときには、そのボールのひしゃげる瞬間が見えるような気がするのです。幻じゃないと思います。とくに、低めの球をセンター方向に打ち返すとき、はっきりと見えます。

私は勝手に、「全部見せます矢野輝弘」打法と呼んでいますが、彼の打席はいろんなものを見せてくれるので、目が離せません。
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by beertoma | 2005-09-13 05:38 | 阪神タイガース


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