いぬ
/ アイ・ヴィー・シー ISBN : B00008CHD5 いぬ (1963) LE DOULOS 監督・脚本:ジャン=ピエール・メルヴィル 原作:ピエール・ルズー 撮影:ニコラ・エイエ 音楽:ポール・ミスラキ 出演:ジャン=ポール・ベルモンド、セルジュ・レジアニ、ミシェル・ピッコリ、ジャン・デサイー <ストーリー紹介> モーリス(S・レジアニ)は金庫破りのプロ。刑務所を出所してからは大人しくしていたが、そろそろ活動を再開しようと考えていた。 ターゲットとなる金庫の下調べが終わり、知人のシリアン(J・P・ベルモンド)から工具も借りた。準備は万端である。 そしてある夜、モーリスは仲間のレミーと金持ちの屋敷に押し入った。下調べしたとおり、留守番の老人が一人いるだけである。爺さんを縛り上げ、早速仕事に取りかかる。ところがちょうどその時、ありえないタイミングで警察が駆けつける。 うっそぉーん! 二人は一目散で逃走した。警察が追ってくる。懸命に逃げる。 しかし追いつかれてしまい、レミーは射殺、モーリスも重傷を負う。 何故あんなに早く警察が駆けつけたのか。それは誰かがチクったからだ。裏切り者は誰だ。警察の「いぬ」は誰だ。 <感想> フランス版フィルムノワール。脚本がよくできていて素直に楽しめた。 途中で主人公が変わったような気がして、これだからフランス映画はわけがわからんと愚痴をこぼしていたら、最後にスッキリ話が通って気持ちがいい。 ジャン=ピエール・メルヴィルの映画は「サムライ」を観たのみであるが、やっぱりこういう終わり方でないと満足できない人なのか。勧善懲悪でなくってもいいじゃないか。 映像的には、描写にクドさを感じるところがいくつかあった。(微妙に長すぎるというか、一言余計というか) 登場人物たちの動きはキビキビしているのに比べて、カットが長すぎるのではないか。 たとえば、モーリスとジルベールの会話のシーンだとか、穴を掘って宝石を埋めるシーンだとか。 モーリスが車を飛ばしてシリアンを追いかけるシーンも、モーリスの表情を正面から、右から、左からと見せるので、それならいっそのことモーリスの後頭部も見せてくれ、といいたくなった。 ストーリーに一部わかりづらいところがあった。脚本が悪いのか、字幕が悪いのか、私の頭が悪いのか、は不明。 ラスト近くのシーンでは、誰が何のためにシリアンの家にいるのかが、全くわからなかった。 もっと親切な字幕にしても良かったのでは。 どうでもいいことであるが、この映画のセルジュ・レジアニはミスター・ビーンによく似ている。
by beertoma
| 2005-10-13 06:22
| 映画
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