サリヴァンの旅
/ ビデオメーカー ISBN : B000AAJRZ4 サリヴァンの旅 (1941) SULLIVAN'S TRAVELS 監督・脚本:プレストン・スタージェス 撮影:ジョン・サイツ 出演:ジョエル・マクリー、ヴェロニカ・レイク、ロバート・ワーウィック、ウィリアム・デマレスト、エリック・ブロア <ストーリー紹介> 猛スピードで走る貨物列車。その車両の上でいま、二人の男が戦っている。上になり下になり、殴り殴られ、いい勝負である。 一人の男が銃を取り出した。 BANG! BANG! 撃たれた男は血を流しながらも相手につかみかかる。両手で抱きつくと、そのまま車両の端へとジャンプした。列車はちょうど鉄橋にさしかかったところ。二人は河へと真っ逆さまに落ちていった。 そこにオーバーラップする "The End" の文字。 場内が明るくなった。ここは映画会社の試写室。三人の男がいた。一人はこの映画を監督したジョン・サリヴァン、あとの二人は映画会社の重役である。 サリヴァンが誇らしげに言う。「あのラストは、資本家と労働者の共倒れの象徴なんです。社会的教訓ですよ」 重役たちは渋い顔である。サリヴァンは「馬小屋でヘイヘイ!」「工場の蟻」といった、笑いと音楽にあふれる青春映画を得意とする監督であった。 ところが、この不況で街に失業者があふれている時代に、おちゃらけのお笑い映画は作りたくないとゴネていた。 「失業と貧困の時代。僕はそれを描きたいんです」 重役たちは何とか喜劇を撮らせようと説得を試みる。 「君に貧困の何がわかるというのだ」 「何がって、わかりますよそんなもの」 「君のようなお坊ちゃん育ちに、貧困はわからんよ。食うものにも困る生活をしたことがあるのか? 私はあるぞ」 「・・・・・」 「学費だって親に出してもらったんだろ? 自分で稼いだ者の苦労がわかるというのか?」 「・・・・・」 サリヴァンは黙り込んでしまった。説得は成功したかに思われた。 「わかりました。失業者たちの暮らしを体験してきます」 「ぬわに?」 「これから衣装部いってボロ着を借ります。それから旅に出ます」 「ちみ、何をいってるんだ」 「何ヶ月かしたら戻ってきますのでよろしく」 「そういうことじゃないだろ。おい!待ちたまえ」 サリヴァンは旅に出る。その途中で女優志望の女の子に出会って・・・。 <感想> 冒頭に以下のような献辞(?)が登場する。 ------------------------------------------ To the memory of those who made us laugh: the motley mountebanks, the clowns, the buffoons, in all times and in all nations, whose efforts have lightened our burden a little, this picture is affetionately dedicated. 笑いを運んでくれた懐かしい人々へ あらゆる国 時代の 芸人 道化師 おどけ者達へ 苦しみを少し和らげてくれた彼らに この映画を捧げる ------------------------------------------ 三谷幸喜が「笑の大学」で訴えたことのプレストン・スタージェス版といった感じ。(もちろん、作られたのはこちらの方が思いっくそ古いのですが) ネタバレになるかもしれませんが、それは何かというと、「人生には笑いが必要だ。だから私は喜劇を書く」という喜劇作家宣言とでもいうべきもの。 ストーリーの続きを書いてしまうと、 サリヴァンの旅でトラブルが発生します。最初は「貧困のお試し」だけですませるつもりだったはずが、なんじゃかんじゃ・あれやこれやあって、マジ貧困に落ちこんでしまうのです。 そしてある日、彼は喜劇映画を観る機会に恵まれます。辛く苦しい状況で笑ってる場合ではないはずなのに、気がつくとマジ爆笑しています。周りを見渡せば誰もが笑い転げています。そこで彼は悟ります。そうか、やっぱり喜劇なんや、と。 「レディ・イヴ」や「パームビーチ・ストーリー」のようなスクリューボール・コメディではなく、喜劇的なところもあるドラマ。 ジョエル・マクリーとヴェロニカ・レイクのやりとりなど、会話に笑える箇所があるようにも思えますが、字幕からだけでは伝わってきませんでした。 <どなたかご存知ではないでしょうか> 作品名が思い出せなくて悩んでいるのですが、どなたかご存知ではないでしょうか。ヴェロニカ・レイクに関するシーンです。 といっても、彼女本人が出ているのではなく、オーディションの募集をしたら、ヴェロニカ・レイクの格好をした女の子ばかりが集まってきて、部屋の中が数十人のヴェロニカ・レイク(のそっくりさん)で埋まっている、という場面なんですが。 何かの白黒映画で見たような記憶があります。思い出せなくてイライラしています。 ご存知の方は教えてください。
by beertoma
| 2005-10-28 06:39
| 映画
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