『笑解 現代楽屋ことば』 中田昌秀

『笑解 現代楽屋ことば』 中田昌秀 湯川書房 1978

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上岡龍太郎と笑福亭鶴瓶のトーク番組「鶴瓶上岡パペポTV」にこういうシーンがありました。
たしか、鶴瓶が、芸人の使う隠語で世間の人が知らない言葉がたくさんある、とかいう話をしていたときのことです。(← 違ったかもしれませんが、とりあえずそういうことにしておいてください)
鶴瓶の話に頷いていた上岡龍太郎が、客席の若い女性に向かってこういいました。
「そこのきみ、『ろせん』って言ってごらん。いいから。さ、早く。『ろ・せ・ん』って!」
彼女は本能的に何かを察知したのか、その要求に応じませんでした。ガハハハと笑っていた鶴瓶が「やめたげなはれ」と突っ込んでその話題は終わりました。

それ以来、『ろせん』の意味が知りたくてたまらなくなったのですが、インターネットもなかった時代、どうしていいかわかりません。どういった類の言葉であるかはだいたいわかります。たぶん、アレかアレか。でも、ハッキリとした定義が知りたいんだ!
悶々とした日々を過ごしていたのですが、それを解消してくれたのがこの本でした。

ろせん
男性であることを証明する道具。船の櫓にポチンと突き出ている部分を櫓栓といったことから船頭が男根のことをこう呼んだという。一説には露が転じるから、ろてんであるともいう。又露の先の洒落だともいう。また幇間の陰語のトセン(戸栓)が転じた説もある。女性に「貴女のろせんは?」と聞けば、「貴女の男は?」という意味になる。」

なるほど、やっぱりそうか。意味はわからんかったけど持っとったっちゅうわけや。まさに灯台下暗しや。
この項を読みながらそう呟いていました。


ちなみに、よく聞く芸人言葉のナンバーワン、「たれ」については以下のように記載されていました。

たれ
女性または女性の性器のこと。たれをかくというと女性と交合したことで、たれまんが悪いというと女性運が悪いということである。男のろせん(櫓栓)に対してろべそ(櫓臍)の部分をたれと呼んだ、船頭ことばだという説。古語の「したなり」から起こった説。女陰のことを前垂れといったことからという説。幇間言葉の陰語説、諸説ある。しゃだれは芸者。ばあたれは老女。まだれは年増。」


ちなみついでに、それらを組み合わせた応用編として「おやかる」という言葉も紹介されていました。

おやかる
男性自身が勃起することをいう。「長いことタレかいてないからロセンがおやかってしょうがない」。他に人をおだてるときにも使う。」

こういった言葉が現在どこまで使われているのかはわかりません。
新しい言葉も取り入れた改訂版をちくま文庫で出して頂きたいです。
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by beertoma | 2006-02-10 05:45 | お笑い


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