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『女刑事の死』 ロス・トーマス

女刑事の死
ロス・トーマス 藤本 和子 / 早川書房
ISBN : 4151756019

<内容紹介>
(裏表紙の紹介文より)
刑事だった妹が自動車に爆発物を仕掛けられて殺された。誰が、何のために? 上院の調査監視分科委員会で顧問を務める兄のベンジャミンは、真相を探るため帰郷した。分科委員会から受けた重要な使命を遂行しつつ、彼は事件の調査を始める。やがて謎に満ちた妹の私生活が明かされるが……
鮮烈なサスペンスが貫くアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作。

<感想>
久しぶりにミステリが読みたくなり、手近にあったこの本を発作的に読み始めた。刑事である妹を殺された主人公が、その死の謎を解明しようとする物語。ミステリ腹が空いていたのか、一気に読了。評判どおりの面白さだった。

ただ、ちょっと、「わからない感じ」「スッキリしない感じ」も残った。
何なんだろうこの感覚、と思っていたところ、次のような文章に出会いました。

「もともとロス・トーマスの小説は少しでも速く読了することが目的であるような忙しい読書には向いていない。もちろん、小説というものは、本来休みなしに一気に読んでもらうことを期待して書かれている。しかし、慌ただしい読書の仕方では、そこから何か際立った特徴を引き出そうという がさつな読書習慣が生まれる。際立った特徴をもつ小説というのは、おおむねへたな小説である。」
(「ロス・トーマスの魅力」 原尞 『ハードボイルド』 早川文庫 P.86)

むさぼり読みをしてしまったのが敗因のようです。
by beertoma | 2006-02-19 06:42 | 読書


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