『現代上方演芸人名鑑』 相羽秋夫 少年社 1980 関西の演芸人およそ1000人を収録した人名辞典。(ほとんどが写真つき) 1980年の発行であるので、当然のことながらそれより前にデビューした演芸人を対象としています。というわけで、さんま、紳助、春やすこ・けいこ、といった人たちもここでは新人。 ほとんどが知らない人ばかりですが、解説を読んでいるだけでも、それぞれの芸人人生が感じられて面白い。 たとえば、パラパラめくっていると、こういう記述にぶつかりました。 白名勝多 しらなかった 【音楽ショウ】 本名 山田喜久蔵 一九三六(昭一一~) 満州国の生まれ。昭三〇年新花月で、ダンディショウ、ピンボケフレンドで、マーボー山田の名でデビュー。白名勝太名で、クエッションボーイズ、ザ・クエッションと、ずっと音楽ショウ畑を歩む。現在は勝多と表記を改め鈴木淳司の率いる、あひる艦隊でドラムを担当する。趣味は野球。 白名勝多という名前も斬新だが、マーボー山田もすごい。 そういえば、あひる艦隊という名前に聞き覚えがあります。たしか、さんまがラジオで口にしていました。(どういう文脈でだったかは忘れてしまいましたが) そこであひる艦隊のメンバーをたどってみます。 山名偉三郎 やまないさぶろう 【音楽ショウ】 本名 山名偉三郎 生年未詳~一九六八(昭四三) 関西で、ボーイズ物の草分け的存在であるあひる艦隊の、戦後の結成に参加。同門の森井良太郎と衝突して分裂し、同名のショウが同時に二つ活動するという状態になった。没後は島啓児が引き継いだが途中で解消、森井の所にいた鈴木淳司の方が現在も活躍している。著名であるのに、山名に関する資料がほとんどないのはどうしたわけか。 衝突して分裂、同名のショウが同時に二つ活動! そんなことがあったんですね。なにやら、「加勢大周VS新加勢大周」的なニオイがしてきます。もっと詳しく知りたいのですが、この本にはここまでしか記述がありません。残念。 やなぎ浩二が柳マンデーであったり、大木ひびきが古都からんであったり、Mr.オクレがナンバ四郎であったりして、混乱することもありますが、非常に楽しい本だと思います。復刊を望みます。 内容見本
by beertoma
| 2006-03-02 05:56
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