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ジェームズ・メイスン

ジェームズ・メイスンは不思議な人である。力士のようにかすれた声というか、芯のない声をしているので、何を喋っても本心を言っているようには聞こえない。とりあえずこうやって会話してるんだけどさ、ほんとは君のこと、ぜんぜん興味がないんだ、と心の中では思っているのではないか。
いったん、こういう偏見を持ってしまうと、彼のセリフがすべて「それで、どうなの、最近?」としか聞こえなくなってしまう。
よくいるでしょ、人の話をぜんぜん聞かない人が。そういう人と久しぶりに会うと「それで、どうなの、最近?」とか質問してくるんだけど、こちらの返事に馬耳東風。まじめに返答しているのに馬耳念仏。
メイスンの声からは、そういう無関心さを感じてしまう。

そういえば、「北北西に進路を取れ」でメイスンが部下のマーティン・ランドーを殴るシーンがあって、そこでの表情や手の動きが高見盛にソックリなのを思い出した。とてもユーモラスです。機会があればご賞味あれ。
by beertoma | 2004-07-26 00:00 | 映画


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