<   2005年 02月 ( 28 )   > この月の画像一覧

「8mm」

8mm
/ ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

8mm (1999)
8MM
監督:ジョエル・シューマカー
脚本:アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー
撮影:ロバート・エルスウィット
出演:ニコラス・ケイジ、ホアキン・フェニックス、キャサリン・キーナー、ピーター・ストーメア、ジェームズ・ガンドルフィーニ、エイミー・モートン

<ストーリー紹介>
トム・ウェレズは私立探偵である。といっても、ダウンタウンに小汚い事務所を構えているわけではないし、怪しげな依頼人を相手にしているわけでもない。彼の取引先は上院議員や大会社の役員たち。つまり上流階級御用達の私立探偵というわけである。
彼自身も上流階級にふさわしい紳士であった。仕立てのいいスーツを着こなしていて、物腰も穏やかである。家に帰れば美しい妻と生まれたばかりの娘が迎えてくれる。トム・ザ・ジェントルマン。
トムに好きな映画は何かと尋ねたら、おそらくこういう答えが帰ってくるだろう。「映画? そうだね、特にこれっていうのはないかな。まあ、『セブン』みたいな暗い気分になるのはイヤだけどね。ああいうのは子供に見せたくないよね」

ある日、大富豪の未亡人から奇妙な依頼を受ける。
夫の金庫の中から8ミリフィルムが見つかったという。そこには、少女が殺害される場面が写されていた。
あまりにもリアルで、嘘だとは思えない。でも、思いたい。
「ねえ、探偵さん。これが嘘だということを証明してくださらない? この少女を探し出して頂戴な」

トムはアンダーグラウンドの世界に足を踏み入れていく。

<感想>
脚本の雰囲気をよく伝える映像で、最後まで惹きつけられた。
ただ、題材が題材だけにスカッとした気分にはならない。(脚本家が脚本家だけに仕方ないでしょう)

ストーリー展開がスマートでなかったり、演出が大げさすぎたり、といったところが気になったが、そういう欠点があるからこそ面白く感じたという気もする。(あまりにシャープだと、よけいにやりきれなくなる)

ポルノ・ショップの胡散臭い店員のホアキン・フェニックス、少女の母のエイミー・モートンなど、脇を固める俳優たちの演技が見事だった(存在感があった)こともあり、見応え充分の作品に仕上がっている。
[PR]
by beertoma | 2005-02-28 16:28 | 映画

「ボーン・アイデンティティー」

ボーン・アイデンティティー
/ ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

ボーン・アイデンティティー (2002)
The Bourne Identity
監督:ダグ・リーマン
原作:ロバート・ラドラム
脚本:トニー・ギルロイ、ウィリアム・ブレイク・ヘロン
出演:マット・デイモン、フランカ・ポテンテ、クリス・クーパー、クライヴ・オーウェン

<ストーリー紹介>
ジェイソン・ボーンが自分探しの旅に出る話。

<感想>
ヒットしたのも頷ける出来でした。

舞台がヨーロッパであること。
アクション映画の舞台といえば、LAたら、NYたら、そんなんばっかりです。やっぱり、旧大陸はエキゾチックです。
いずれは日本を舞台にしてもらいたいものです。(ハットリ・ハンゾーの寿司屋みたいなのはご勘弁)

パリを舞台にしたカーチェイスは「ミニミニ大作戦」よりもミニミニしてました。

”緊張”一辺倒の脚本ではなく、”緩和”の部分があったこと。
マリーが電話ボックスをノックするところ、など。観客の心を押したり引いたり、うまく操っていたと思います。

主役がマット・デイモンであること。
彼の持つイメージは、派手な立ち回りに似合わないと思っていましたが、観ている間、そんなことは忘れてました。ジェイソン・ボーンはこういう男なんだと納得できました。これなら「キル・ビル」に出しても恥ずかしくありません。

ちなみに、私の中では、マット・デイモン、レオナルド・ディカプリオ、マーク・ウォルバーグの3人は、イメージがダブっています。それぞれがこれまで演じた役は交換可能なのではないか、そんな気がします。
と思っていたところ、マーティン・スコセッシの新作 "The Departed"(2006年に公開予定)で、この3人が共演するらしいことを知りました。おったまげました。スタローンとシュワルツネッガーとスティーヴン・セガールが共演するようなもんです。
[PR]
by beertoma | 2005-02-26 05:17 | 映画

「ダーク・スティール」

ダーク・スティール
/ ビデオメーカー

ダーク・スティール (2002)
Dark Blue
監督:ロン・シェルトン
原作:ジェームズ・エルロイ
脚本:デヴィッド・エアー
撮影:バリー・ピーターソン
出演:カート・ラッセル、スコット・スピードマン、ヴィング・レームズ、ブレンダン・グリーソン、ロリータ・ダヴィドヴィッチ

<ストーリー紹介>
犯罪者を懲らしめるためには手段を選ばない、ロス市警の悪徳刑事、エルドン・ペリー。
その相棒で、ペリーのやり方に感化されつつある若手の刑事、ボビー・キーオ。
手段を選ばないことにかけてはペリー以上、悪徳署長のジャック・ヴァン・メーター。
たとえ村八分になってもいい、ロス市警をクリーンにしなければ、のアーサー・ホランド部長。

ペリーの妻、ボビーの恋人もからんできます。
はてさて、どうなりますことやら。

<感想>
よくできた刑事ドラマです。
ジェームズ・エルロイの原作をもとにしていることからも推測できるように、この映画で重視されているのは、アクションやサスペンスではなく、登場人物たちの心の動きです。
脚本がうまいので、最後まで一気に楽しめました。

脚本のデヴィッド・エアーという人は、他にも「トレーニング デイ」、「ワイルド・スピード」(共作)、「S.W.A.T.」(共作)などの脚本を手がけています。「ワイルド・スピード」は見ていませんが、それ以外の作品から受けた印象をいうと、派手な(つまり単純な)アクションにたよらない、少し毛色の変わった脚本を書く人です。要注意人物だと思います。
[PR]
by beertoma | 2005-02-25 05:41 | 映画

「運命の逆転」

運命の逆転
/ 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

運命の逆転 (1990)
Reversal of Fortune
監督:バーベット・シュローダー
原作:アラン・ダーショウィッツ
脚本:ニコラス・カザン
撮影:ルチアーノ・トヴォリ
出演:ジェレミー・アイアンズ、グレン・クローズ、ロン・シルヴァー、アナベラ・シオラ、フェリシティ・ハフマン

<ストーリー紹介>
妻を殺害しようとした罪で懲役30年を言い渡された男、クラウス・フォン・ビューロー。
彼は「富豪刑事」のおじい様に負けないくらいの金持ちである。といっても、実際に財産を持っているのは妻のサニーのほう。その財産を狙った犯行だったんでしょ?
「冗談じゃない。こんな不当な判決があるか? こんなの、チョー冤罪だよ。あいつが勝手に自殺しようとしただけじゃないか」

クラウスは、優秀な弁護士でありながら大学教授でもあるダーショウィッツに弁護を頼む。

はたして、嫌われ者のクラウスに勝ち目はあるのか? そして事件の真相はいかに?

<感想>
実際にあった事件を映画化した作品。

プールに浮かんだ死体(ウィリアム・ホールデン)のモノローグで始まる映画がありましたが、ここでは、昏睡状態にある妻(グレン・クローズ)の語りで始まります。(といっても彼女の語りが映画全体をコントロールしているわけではありませんが)

裁判まで時間がないため、ダーショウィッツは優秀な仲間を集め、自分の家に寝泊りさせて策を練ります。「ファイト・クラブ」のような熱い合宿です。
ビューローの豪邸での場面(冷たく、ヨーロピアンな雰囲気)がいい隠し味となって、合宿の楽しさが引き立っていたように思います。

楽しい映画体験でした。
[PR]
by beertoma | 2005-02-25 05:37 | 映画

「航路」コニー・ウィリス

航路 (上)
コニー・ウィリス 大森 望 / ソニー・マガジンズ

航路 (下)
コニー・ウィリス 大森 望 / ソニー・マガジンズ

<ストーリー紹介>
ジョアンナはデンバーの大病院で働いている。といっても、ドクターやナースではなく、ヤクザイシーやレントゲンギシーでもない。臨死体験を研究している認知心理学者である。
「もうちょっとでデスするところだったざますのよゴホゴホ」という婆さんや「もうちょっとでデスするところじゃったわいゲホゲホ」という爺さんが現れると、はせ参じてインタビューをする毎日である。
ところが、とかくこの世はままならぬもの。彼女の研究を邪魔する男がいる。マンドレイクというノンフィクション作家である。彼もまた臨死体験者へのインタビューを仕事にしているのだが、この男の場合、インタビューとは名ばかりで、その実体はほとんど洗脳なのである。「あの世は存在する」と頑なに信じているから、誘導尋問につぐ誘導尋問で患者の記憶を滅茶苦茶にしてしまう。

そんなある日、この病院に神経内科医のリチャードが転任してくる。
投与すれば誰でも臨死体験ができる薬、ジテタミンをひっさげての颯爽とした登場である。

そんなジョアンナとリチャードとその仲間たちと敵たちの物語。


<感想>
次々とページをめくり、あっという間に読み終わってしまいました。そういう意味ではとてもよく出来た小説です。

ただ、帯の

宮部みゆきさん絶賛!「この<船>は、すべての謎が解き明かされる感動のラストへと、必ず貴方をお連れします」

というコピーや、訳者あとがきの

掛け値なしに、これこそ”十年に一度の傑作”と呼ぶにふさわしい小説だと思う。

という表現は、いくらなんでも大げさすぎるのでは。
面白くは読めましたが、あまり感動はできませんでした。

「すんごい小説ですよー。お買い得ですよー」とラッパを吹かなければ集客できないのはわかりますが、そこのところは表現を工夫して頂かないと、期待感が裏切られた感になってしまいます。

この小説の難点は、登場人物のキャラクターが平坦すぎるところです。(病院での右往左往がほとんどなので、”仕事をしているときの人格”しか見えてこない)
ただ、これは、著者名や出版社名である程度判断すべきだったのかもしれません。(あるいは、読むスピードが速すぎたのかも)


マンドレイクにもジテタミンを投与してほしかった。
[PR]
by beertoma | 2005-02-23 05:29 | 読書

「ゴールデンボーイ」

ゴールデンボーイ
/ ジェネオン エンタテインメント

ゴールデンボーイ (1998)
Apt Pupil
監督:ブライアン・シンガー
原作:スティーヴン・キング
脚本:ブランドン・ボイス
出演:イアン・マッケラン、ブラッド・レンフロ、ブルース・デイヴィソン、デヴィッド・シュワイマー

<ストーリー紹介>
トッド・ボウデンは成績優秀、スポーツ万能、顔面良好と三拍子揃った高校生。クラスの女の子たちから「あの子、ジョン・キューザックに似てやるー」と噂されているとか(いないとか)。
そんなトッドであるが、彼にだって「ブログにしか書けない「恥ずかしい話」」がある。
実は、”隠れナチおたく”なのである。ナチスドイツに関する本は、将校たちの顔をほとんど憶えてしまうくらい熱心に読んでいる。

ある日トッドはバスの中で一人の老人を見かけた。
「あの人、どっかで見たことあるなあ」
老人に気づかれないようそっと盗み見をして考える。
「テレビに出てた人? いやいや、そんなんとちがう。・・・。グランパの友達? ノーノー、そういう知り合いじゃない。・・・。なんや、この感じ? 今、おれの頭の中で、ネガティヴな感情がうごめいているぞ。なんや? なんやー?? ・・・。 うぎょぴょ!! 思い出した! あのじいさん、あのじいさん、ナチスの将校やんけ。そうや、間違いない。あのじいさん・・・」

彼は老人を尾行することにした。


<感想>
原作とは少し異なる展開になっているが、これはこれで楽しめました。

この作品の見どころは、なんと言ってもイアン・マッケランの演技ではないでしょうか。
見かけは温厚だが実は心の中に魔物を飼っていて、一対一で会話を重ねていくうち、その魔物の部分で相手を呑み込んでしまおうとする。そういう人物を演じさせたらこの人の右に出るものはいません。
(といっても、私の知っているそういう演技は、この作品と「ゴッド&モンスター」だけですが)
[PR]
by beertoma | 2005-02-22 05:19 | 映画

「サイコ2」

サイコ2
/ ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

サイコ2 (1983)
PSYCHO II
監督:リチャード・フランクリン
脚本:トム・ホランド
撮影:ディーン・カンディ
特殊効果:アルバート・ホイットロック
出演:アンソニー・パーキンス、ヴェラ・マイルズ、メグ・ティリー、ヒュー・ギリン

<ストーリー紹介>
元祖サイコ野郎であり、本家サイコ野郎でもあるノーマンが精神病院から退院してきた。「いよっ! 包丁屋!」
彼の帰る場所といえばもちろん、ベイツ・モーテル。
真面目にコツコツと働いて暮らそうとするのだが、モーテルで殺人事件が起こる。

<感想>
ヒッチコック作品が好きで「サイコ」に馴染んでいる者にとっては、大いに楽しめる作品。アンソニー・パーキンスだけでなくヴェラ・マイルズも出ていて、前作とつながっていることがしっかりと実感できる。ベイツ・モーテルもそっくりそのまま健在で嬉しい。
ストーリーも上手くまとまっていて、ラストの展開は思わずニヤリとしてしまった。

不満は、ちょっとホラー映画的なエグさがあったこととメグ・ティリーの演技がストレートすぎること。
[PR]
by beertoma | 2005-02-21 05:38 | 映画

「コンフィデンス」

コンフィデンス
/ 日活

コンフィデンス (2003)
CONFIDENCE
監督:ジェームズ・フォーリー
脚本:ダグ・ユング
出演:エドワード・バーンズ、ダスティン・ホフマン、アンディ・ガルシア、レイチェル・ワイズ、ポール・ジアマッティ

<ストーリー紹介>
ジェイクは、若造のくせして、腕のいい詐欺師である。
ある日、彼は仲間とともに男から大金を詐欺る。ごっつぁんゴールのように簡単な仕事であった。
ところがどっこい、そのお金、こわいこわい親分さんのところのお金であった。

<感想>
公開時のコピーが「ラスト10分――気づいたときには ダマされる」。
これではラストに何かあることが見え見え。「実はこの人は・・・」などと推測しながら見ていたので、オチが読めてしまった。
意表をついた結末で見る者を驚かせるのは、とてもいいことであり、ハマれば絶大な効果を発揮するけれども、今の時代、それをメインにした作品はなかなか成り立たないと思う。

こわい親分を演じていたのはダスティン・ホフマン。
もちろん、素晴らしい演技であったが、彼にはその演技力をもってしても消せない「人の良さ」が染みついている。”キレたら何をするかわからない組”の俳優を使ったほうがよかったのではないか。(サミュエル・L・ジャクソン、ショーン・ペン、マイケル・マドセン、ジョー・パントリアーノなど)
それか、意表をついてスーザン・サランドンとかシャーリーズ・セロンとか。

大いに楽める作品ですが、俳優の魅力に頼っている部分もかなりある(ような気がします)。
[PR]
by beertoma | 2005-02-21 05:38 | 映画

フェブラリーステークス反省

メイショウボーラーは悲運の馬ではありませんでした。
1000mの通過タイムが57秒台だと聞いたときには、「はい!タイキバカラの出来上がり」とほくそ笑んだのですが・・・。
まあ、今日のレースで一生分の運を使い果たしたということでしょう。(負け惜しみ)

アドマイヤドンの出遅れは、スタート地点が芝だったため、前走の有馬記念での惨敗が脳裏をよぎったのかもしれません。
直線ではさすがの追い込みを見せていましたが、ゲートの出が良かったとしても2着止まりだったでしょう。

買えずに正解のレースでした。
[PR]
by beertoma | 2005-02-21 05:37 | 競馬

「ヒューマン・ネイチュア」

ヒューマン・ネイチュア コレクターズ・エディション
/ ジェネオン エンタテインメント

ヒューマンネイチュア (2001)
Human Nature
監督:ミシェル・ゴンドリー
脚本:チャーリー・カウフマン
撮影:ティム・モーリス=ジョーンズ
出演:ティム・ロビンス、パトリシア・アークエット、ロバート・フォスター、リス・エヴァンス、ミランダ・オットー

<ストーリー紹介>
(公開時コピーをもって代用したします)
自分を猿だと思い込んでいる男×宇宙イチ毛深い女×ネズミにテーブル・マナーを教える博士

<感想>
ジャンルとしては、ラブコメディに位置付けられる作品(だと思う)。
ただ、登場人物に感情移入してカタルシスを味わうようには作られていない。
スクリューボール・コメディのように、ヘンなことに必死になっている人たちを傍観してクスクス笑うのが正しい見方なのでしょう。

ティム・ロビンスはこの脚本に合わないような気がする。彼の深刻な表情は、重くなりすぎていけない。
眉間に皺をよせても苦悩をあまり感じさせない人にやってほしかった。
[PR]
by beertoma | 2005-02-20 05:21 | 映画