某月某日
体操男子団体を見る。 ラッキーなことにNHK総合で見ていたため刈屋アナウンサーの名実況に接することができた。民放のアナウンサーに多い過剰な実況には辟易していたので、あの適度に抑えて適度に興奮した実況には感情を刺激された。 リアルタイムで1回だけ見るのであれば、アナウンサーの質はあまり影響を及ぼさないのかもしれない。体操金メダルという事実だけで充分感動できるし、また、画面を食い入るように見つめているため耳からの情報は二の次になってしまうからである。 ところが、ニュースなどで繰り返し放映されるのを見ていると差が歴然とする。何度見ても色あせない、というと言い過ぎになるかもしれないが、鮮度がなかなか落ちないのである。 酸化防止剤のような名実況であった。 セザンヌの絵が空間をキャンバスの上に閉じ込めたように、刈屋アナウンサーはあの瞬間を閉じ込めたと思う。「どこへか」はわからないけれど。
by beertoma
| 2004-08-18 16:25
| その他スポーツ
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